八ヶ岳登行記(赤岳)21.3.20〜21
                                               2,899m        単独行

         先月の2月17日に日帰りで赤岳鉱泉から中山展望台、行者小屋へと周遊し、時間があったの
        で文三郎尾根を登り稜線まで行って来ました。家を早く出れば赤岳の日帰りも可能と思いました。
         3月20〜22日までの3連休中に赤岳に挑戦しようと決め、天気予報に注意していたら21日は
        全国的に晴れとのこと。日帰りもできないことはないが、午後気温が上昇すると雪が緩みアイゼ
         ンが効かなくなる事を懸念し、赤岳鉱泉に泊まって赤岳を目指す事にしました。
         撮影機材は極力軽くし、機動的な35mmデジタル1眼レフ、35mmフィルム1眼レフの他、コン
        パクトデジカメを持参しました。
                 
           

        20日朝、雨も上がったので墓参りに行ってきて、昼食を食べ自宅を12時50分出発。美濃戸口
       から美濃戸駐車場まではまだ雪が残り輪だちができ、4輪駆動の車高の高い車でないと行けま
       せん。私のジムニーは楽々運んでくれました。14時20分美濃戸到着。連休初日とあって駐車ス
       ペースを心配していたのですが、4駆でないと入れないため空いておりました。準備をして14時
       40分出発。

         
             
          
目の前に大同心が現れると赤岳鉱泉はもうすぐ      赤岳鉱泉のアイスキャンディー(人工アイスクライミング)

        先月来た時はアイゼン無しでどうにか赤岳鉱泉まで行けましたが、今回は踏み固められらた雪が
       凍り気温上昇で水が流れ、滑って転倒でもしたらビショビショになると思い、途中でアイゼンを装着
       しました。赤岳鉱泉には美濃戸を出てから2時間、17時前に到着し、あらかじめ朝予約しておいた
       ので受付を簡単に済ませ、大部屋に案内してもらいました。1泊2食付で9,000円です。
         

                 
                 テント場に輝くオリオン座と流星           硫黄岳方面の北斗七星
     
       
夕食は17時30分からということで食堂に行くと、宴会に使われる陶板燃焼器が各人用意され、
       なんとステーキが出てビックリ。けんちん汁、サラダ、フルーツと山小屋とは思えない食事で、ご飯
       お汁のおかわりもできて9,000円でも大満足でした。夕食後消灯の9時まで時間があるので、時
       間潰しに三脚、デジカメと持参した15mmレンズを持って星の写真に挑戦してみました。昨年の秋
       北アルプスで撮影したので要領は分かっていたのですが、今回使うレンズはF2.8と明るく開放にし
       て15秒で写りました。ISO1600です。ピント調整を∞の位置にしたと思いきや、ちょっとだけ戻す位
       置が∞の正しい位置で若干ピントが甘くなってしまいました。暗いとダメですね。

               
    
                 文三郎尾根の急斜面を登る              赤岳南面のトラバース
    
         
稜線に出ると風も強まり写真を撮るにもバランスを崩しそうになり、 ピッケルに身を預けての撮
      影となりました。南面の登りはアイスバーンで鎖場の殆んどが雪に埋もれて自分のピッケル、アイ
      ゼンだけが頼りです。トラバース(斜面を横ぎること)するところがあり、踏み外したら数百メートル
      滑落です。大ケガでは済まされないでしょう。緊張のしまくりでした。下りは大変危険です。

           
            
南面からの権現岳と奥は南ア北岳、甲斐駒ケ岳        赤岳山頂直下 東面 左側は清里

          
東稜に出ると山頂は直ぐです。富士山も見え真下に清里スキー場があります。
       写真右も左側に滑落したら一貫の終わりの危険箇所です。今冬、滑落死亡事故が発生しています。

            
              
 赤岳山頂稜線を行く                    赤岳から展望荘へ向かう  左奥は蓼科山

           
絶好の好天に恵まれ、山頂稜線からは360度の大パノラマコースです。

                  
                 
赤岳山頂小屋から展望荘への下り        地蔵尾根を行者小屋に下る  正面は阿弥陀岳

            
赤岳山頂小屋を過ぎるともう後は下りのみ。下りは登り以上の注意を払い、アイゼンバンドを
         締め直しスタッカートで一歩づつ確実に下る。ザックから別のカメラを取り出したくてもザックが
         転げ落ちそうで、ほとんど出番無しでした。
          今回、4年ぶりの冬期赤岳への山行は天候に恵まれ大変満足しております。それにしても冬
         の岩壁に挑むハーネス(ロッククライミング用の安全帯)を着けた60歳以上のパーティーに出
         会いましたが、そのパワーに脱帽です。また、元気をもらいました。

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