アラスカオーロラ紀行一人旅
2010.2.9〜14
一生のうちに一度は見たいものは?と数人に尋ねるとオーロラという答えが返ってくると思います。
ずっと子供の頃からの夢を叶えようと、思い切ってオーロラを見にアラスカに行って来ました。オーロラ
はフィンランド、カナダのイエローナイフも有名ですが、見られる確率が高いのはアラスカの第2の都市
フェアバンクスであることを知り、アラスカへの旅を計画しました。
以前のヨーロッパへの航路は、アラス
カのアンカレッジ経由でしたが、現在はアンカレッジへの直行便は無く、アメリカのシアトル経由となり、
アンカレッジまで成田から17時間かかります。さらにフェアバンクスまでは乗り継ぎ時間を含めば19時
間はかかりそうです。
そんな折、インターネットで各旅行社のツアーを探していたところ
、オーロラシーズン中に日本航空の
特別便が出ることを知り、それで行く事に決めました。成田から6時間半のフライトでフェアバンクスに行
くことができます。
2月9日
あらかじめ予約しておいた成田空港近くの民間駐車場まで、自家用車で行きました。駐車
場料金は6日間で3,700円ほどで意外と安く、空港まで送迎してくれてお値打ちでした。
21:30 JL-8800便でフェアバンクスに向け出発
−日付変更線− 時差−18時間
現地
2月9日
10:00 フェアバンクス空港へ到着
アラスカフェアバンクス空港へ着陸間近 宿泊ホテル REGENCY FAIRBANKS
今年は暖冬のようで雪も例年より少なく、気温も−10℃くらい。
空港は小さく、職員も少ないため入国審査を済ませるのに2時間かかり、その後、各ツアー毎
バスに乗りホテルへ向かうが、私たちのKNTツアーはフレッドマイヤー(大型スーパー)に寄っ
てくれたため、食料を買い込む。牛肉が安いためホテルの部屋でステーキを焼いて食べる事
に。初日のオーロラ鑑賞はプランに入っていたため、貸してくれた防寒着を着て22時にバスが
迎えに来てくれ40分ほど北にあるスキーランドへ向かう。スキー場のロッジは日本人で溢れて
いた。北方向の遥か向こうに微かにオーロラらしきものが見られ、みな夢中でカメラを構えてい
たが「ほんとにオーロラ?」と疑いたくなる程度のオーロラで初日は満足できるものではなかっ
た。ホテルに3時に戻り、3時半就寝。長い1日だった。
2月10日 オプショナルツアーをあらかじめ、現地在住のガイドで写真家の河内牧栄氏にお願いしておいた
ためタクシーでNorthern Alaska Tourまで行き、そこでセスナ機でマッキンリー周辺の遊覧飛行
を行なう。
マッキンリー山 6,194m デナリ国立公園上空
二日目のオーロラ鑑賞はオプショナルツアーで現地ガイドの河内牧栄氏(ネイチャーイメージ)の
案内で河内氏が昨年建てた自宅の裏山にて鑑賞する。昨日とはうって変わっての少人数。日本
TV取材陣も来て観測していた。寒さは予想以下で、私はテントに入らずずっと撮影に没頭する。
23:04 1:54
河内氏にホテルまで送ってもらい、デジカメのバッテリーを充電器にセットし3:30就寝。
アラスカの電圧は110Vでプラグサイズは日本と同じなので、充電器はそのまま使用可能。
2月11日 オプショナルツアーで北極圏までドライブし、帰りにオーロラを鑑賞するツアーに参加。昨日セス
ナに乗ったNothern Alaskaまでまたタクシーで行く。日本人は私とプロカメラマンのT氏、若い女
性の3人組で他にアメリカ人の家族5人組と、ワンボックスカーに乗り12時15分に出発する。北
極圏までは片道300km、帰りのホテル到着は翌日3時過ぎの予定。
ダルトンハイウェイを一路北極圏へ。街から1時間ほど行ったところに最後のGSがあり給油す
ると、そこから先は100km間隔でトイレがあるのみで、人家も何も無い大自然。途中アラスカ
パイプライン、ユーコン川を見学する。夏来てみたい!!
実に3000km延びるアラスカパイプライン 結氷のユーコン川
限りなく続くタイガ樹林帯
北斗七星とオーロラ 北極圏にて
20:21
帰りの途中ユーコン川付近で見たオーロラ 21:48
北極圏でガイドさんが夕食に用意してくれた発熱パックのカレーをいただく。石灰が水と反応
し発熱するする仕組みと思われるが、かなり熱くて外で食べるのに最適の食事でした。
この日のオーロラは19時半頃から現れ、このツアーに参加していなければこの時間はまだ
ホテルにいて、この素晴らしいオーロラを見られなかったことでしょう。10時過ぎは弱くなって
しまったので他のツアーの人たちはこんなに強いオーロラを見られなかったことと思います。
帰りは灯りが何も見えない真っ暗闇の来た道を戻ります。ムースやトナカイでも現れないか
期待してたのですが現れませんでした。天気がよかったので無事に3時30分にホテルに戻れ
ましたが、吹雪になるとホワイトアウト状態になり帰りが朝になってしまうことがあるようです。
車の故障やガス欠も命取りになりかねません。
2月12日 観光も最終日。オーロラ鑑賞最終日は二日目に行った河内氏の所に行くため、夜まで予定
が無いので、お土産を買いついでにダウンタウンを散策する。
駐車場に設置されているヒーター 街中で見つけたムースの足跡
滑り止めの砂利が撒かれている 前輪はノーマルのスクールバス
スリップ防止のため砂利が撒かれるが、融雪剤(塩カル)は撒かれないようだ。タイヤの溝にはま
った砂利が飛んできてフロントガラスに傷のある車が目立った。河内氏の話では気温が低下する
程タイヤと雪面との間に水膜ができず、滑りにくくなるようだ。日本のようなスタッドレスタイヤでな
く、オールシーズンタイヤを履いた車が多い。 スクールバスも後輪はスタッドレスだが、前輪は普
通タイヤのようであった。チェーンは峠越えのトラックも滅多に撒かないとのこと。乾いた雪なので
踏み歩くとキュッキュという感じだった。
どでかいルアー キングサーモン用? スーパーに拳銃が売られていた。以外に安い
河内氏の観測地にて 弱いオーロラでしたが星が降るようでした。
アラスカ最後の晩 テント内で熱いラーメンをいただく。
最後のオーロラ鑑賞は河内氏の所へ。日本TVの取材陣も最終日のようで、最後に私も
インタビューをされたのです。TVに出てしまうのかな?
最後に見納めとなるオーロラは弱いものでしたが、星が降るようにきれいでアラスカの最
後の夜を飾ってくれました。
河内氏がホテルまで送ってくれ、次回は夏のアラスカにと再会を約束してこの旅は終わり
です。翌日、帰国の途に着きました。
アラスカは雄大で湖沼の数が3万ほど点在し、世界自然遺産にグレイシャーベイやカナダ
国境付近の山岳公園群が認定を受けておりますが、マッキンリー周辺のデナリ国立公園や
北極圏以北は認定を受けておりません。住んでいる人が少ないこと、認定を受けなくても自
然保護の条例が整備されていること。等が理由に挙げられるようです。キングサーモンも一
人1日1匹までしか持ち帰れないと聞きました。 また、フェアバンクスの街中を歩いていても
自分の敷地以外で目障りな野立看板は見られませんでした。日本も見習いたいですね。私
の自宅から見える南アルプスを世界自然に登録しようと、今、山梨県と長野県でも声があが
っておりますが、「井の中の蛙、大海を知らず」がまさにピッタリではないかと思います。
子供の頃からの夢だったオーロラを見る事ができてとても幸運でした。
また今回ツアーで
一緒になったみなさんや、現地ガイドの河内さんご夫妻と、いい出会いがあったことはさら
にこの旅を思い出深いものにしてくれそうです。
次回は夏のアラスカへかみさんを連れて行くことにいたします。
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