雨飾山(小谷村)山スキー山行 19.4.29
単独行
雨飾山(1,963m)は北安曇郡小谷村と新潟県糸魚川市の境にあり、小谷村の自然と温泉、
さらに深田久弥の100名山でもあることから人気があり多くの登山者が訪れております。
周辺の鎌池、湯峠までは何度か行ったことがあるのですが雨飾山には行ったことがなかった
ため、以前から一度行ってみたいと思っていた山です。
連休前半二日目は好天との予報に雨飾山に行ってみようと、気合を入れ朝4時に家を出る。
冷え込みでフロントガラスに霜が付き、近所の果樹園では霜除けの火が炊かれ、高速道からも
箕輪付近の梨園ではいたるところで火が炊かれておりました。車の温度計は2度、中央アも南ア
も昨日新雪が降ったようです。途中大町で給油し、スタンドのアンチャが「栂池のヘリスキーは今
日あたり最高ですよ」なんて言うから一瞬ぐらっとくる。 新雪もあっていいだろうな、8千円くらい
掛かるようだが話の種に行ってみるかと迷う。しかし山スキーヤーたるプライドが誘惑に打ち勝ち
予定通り小谷を目指す。バイパスを行ったため八方尾根入口に突き当たり、国道へ下ろうと白馬
駅方面に向かって行くと、スキー板を背負い兼用ブーツで国道方面に向かって歩いている登山者
が目に留まり、いつものひょうきん癖からどちらへ行かれるか尋ねる。車を八方にデポし栂池から
猿倉方面に滑り下りる予定で、栂池まで電車かバス利用で行くため駅に向かっているとの事。公
共交通機関で行くのは時間的にも大変だろうと思い、雨飾山に行くんですが一緒にどうですか?
と誘い、一緒に行くことに決定。山ヤはこうした連帯感がすぐできるのが素晴らしい。神奈川県から
昨晩来られたという小宮さん57歳。単独で遠方から来られるエネルギー、モチベーションの高さに
は感服です。この日若い単独の女性にも行き会いましたが素敵ですね。
登山口の雨飾高原駐車場 大海川の河原を少し行き尾根に取り付く
7:30出発。大海川の河原には雪解けの中に水芭蕉が咲き出したところです。
左に進むと荒菅沢だがここを直登する。 40°の急登を登る。背後は金山
夏道は右の方に進み、途中で左からの沢がありこれを通過し尾根に一旦登り、荒菅沢に下り
笹平から延びる尾根まで、また急登を行かねばならない。写真左の沢を直登しP2(1,838m)を
目指す。
P2(1,863m)にて バックは雨飾山 P2からの北アルプス雪倉岳、朝日岳方面
途中で昼食を取り12時40分にP2到着。ここから先、山頂まではピッケル、アイゼンが必要な
ため断念。P2からの滑降を開始し登ってきた沢にドロップイン。
華麗な滑りを見せる小宮氏 急斜面を谷に向かってgo−
昨日の新雪が3センチほど積もり気温上昇で湿ってはいたが柔らかく、思わず歓声があがる
ほどでした。表層が少し雪崩れた跡がありますが、これが15センチ以上の積雪だったら危険で
す。3時間以上かかった急斜面もスキーで下ればあっという間。ゲレンデスキーでは味わえない
至福の瞬間です。
こうして初めての雨飾山の山スキーは無事に楽しく終了しました。家に帰って山スキーヤーの
HPを見ていたら29日早朝、白馬大雪渓で雪崩の中からボードや手袋を発見した出来事が載っ
ておりました。28日の荒天で積雪があり雪崩れたようですが、幸い行方不明者は出ていないと
のことです。数日経たないと事実がわかりません。大雪渓へはもう少し雪が落ち着いてから行こ
うと思います。
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