白馬大雪渓を滑る   20.6.7
                                                          
                                                         単独行

         今シーズンのスキーの締めくくりに白馬大雪渓か針ノ木雪渓に行こうと思っているうちに、昨年
        より20日も早い梅雨入りとなってしまいました。まだスキー?なんて笑われるかもしれませんが不
        完全燃焼のままシーズンを終わらせたくないという気持ちが強く、梅雨の雨間をぬって決行しまし
        た。白馬村の猿倉駐車場に着くといるではないか。 同じような気違いが…もうこの時期になると
        車の屋根にスキーを積んで走るのはさすがに気が引けるのに、屋根にスキーを積んで来ている
        のには脱帽。私は車の中に入れて行きました。

        
        
                 白馬尻付近 奥は白馬岳                大雪渓下部

           5月18日に
来た時よりも新緑はさらに上部へと進み大雪渓下部まで新緑でした。写真右の
          ように大雪渓にはまだ相当雪があります。ホトトギスの鳴き声を聞きながら登りました。

             
                
奥の稜線を目指す                急登になる付近落石が多い

           
昨年は写真右の付近はデブリが凄かったのですが、今年は落石が多く、上って行く最中
          にも大きな石が右上部から転がって来て、危険と隣り合わせでした。

                
                 小雪渓 右が山頂方面                 クレパスと杓子岳

           
40度以上ある急登を過ぎると登山道は右へ振って、小雪渓を登って山荘方面に行くので
          すが、今回は急登をそのまま行き稜線を目指しました。稜線まであと10mほどの所に大岩
          があり、岩から流れた雨水によって雪が溶けクレパスができて平になっておりました。クレ
          パスの深さは3mほどで、落ちたら上がれないでしょう。近付き過ぎると足元から崩れる危
          険があります。恐る恐る安全を確認した後、昼食にして杓子岳が現れるのを待ちました。

                     
            
      奥は村営山荘方面                 右の穴は相当深い 左奥は白馬鑓ヶ岳 

                
湯を沸かしカップ麺を食べる。山で食べるカップ麺は何でこんなに旨いんだろうと一人
            で感心しきり。スキーとザックをデポし稜線を目指したが足元の雪が崩れ、バランスを崩
            したらピッケルがなければ止まらない。写真左の斜度で柔らかい雪では下る時にアイゼ
            ンが効かず、怖い怖い。方向変換して戻る際も緊張が走る。写真左の岩と雪の間にクレ
            パスができていてかなりの深さ。中は空洞になっているようです。


                      
                      
上部(葱平 ねぶかだいら)から見下ろす

              
稜線をあきらめ天候も悪くなってきたため、14時半にスキー滑降を開始。斜度が急で
             最初は緊張のしまくり。無理もない4ヶ月振りのスキーだ。 小雪渓に合流し一人だけの
             ロングラン。岩を避けながら滑ると登りに4.5時間かかった足はもうコントロールする筋
             力が限界で時々暴走。後で見たらスキーの滑走面が石でキズだらけでした。
              写真上は登ってくる山スキーヤーです。60歳以上の方で白馬大雪渓は20年ぶりと
             言っておりました。単独で愛知県から来られたそうで、元気です。私も60歳過ぎてから
             もそんな元気があるか分かりません。三浦雄一郎氏が75歳でエベレストに登頂したば
             かりですがエベレストとはいかないまでも、槍や穂高を75歳になってからも登れたらい
             いなあと思います。
     
          
                        
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