日本一遠い温泉 「高天原温泉」山行記 21.9.20〜23
  
    
3日目・4日目


         
  
            黒部川 奥の廊下 B沢出合 V字峡谷       薬師沢小屋と黒部川に掛かる吊橋

        念願の高天原温泉に浸かったことだし、新穂高温泉に戻らねばならない。来るのに23時間
        掛かった道のりを残り2日で引き返せるか?最終日の明日は昼頃には新穂高に着きたい。
        そうすると3日目は鏡平まで戻らなくてはいけない。雲の平に上がりさらに三俣蓮華、弓折岳
        へとアップダウンが続く。「無理だ、違うルートで帰ろう」寝ながらそう考えたのだった。そして
        富山県の折立に下山することに。そこから先は公共交通機関で戻ろうと決めた。
        今にも泣き出しそうな空の下、6時に高天原山荘を出発。大東新道を通って薬師沢小屋から
        太郎山に上がり、太郎平キャンプ地に向かう。地図を見る限りでは太郎平小屋からなら3〜4
        時間で折立に下山できそうであった。
        途中から雨が落ちだしたが大した降りでなく、紅葉が雨に濡れ、しっとりと輝いて癒してくれた。

            
             
薬師沢小屋上のカベッケガ原               クロウスゴの実

        
薬師沢小屋は薬師沢と黒部本流との出合にあり、岩魚釣りに入る人も結構いるようだ。ここ
         から今回の山行の最後の登りを行く。太郎平小屋までの標高差は460m。途中の登山道脇
         にブルーベリーと同じ実がいっぱい実っており、採って食べてみたところ旨い。赤いブルーベ
         リーのような実もあり食べてみたがその方が甘かった。家に戻ってから図鑑で調べたところ
         ブルーベリーと同様のは「クロウスゴ」、赤い方は「ウスノキ」でブルーベリーと同じスノキ属と
         分かりました。クロウスゴは樹もブルーベリーそっくりです。

           
             
薬師峠にある太郎平キャンプ場                  太郎山から折立に下る

          きつい登りを登って行くと右手にようやく太郎平小屋が見える。小屋で折立からの交通手
          段を確認。10時30分の富山行きのバスがあるようだった。新穂高までタクシーだと26千
          円ほどかかりそう。一晩考えようとキャンプ場に向かう。稜線で携帯電話を確認するもまだ
          圏外だった。今回はずっと圏外で山の深さを感じました。昨年、槍・穂の稜線では携帯が
          使えました。ラジオも1,180円と安かったせいか感度が悪く、受信状況は悪く、辛うじて天気
          予報くらいは確認できたのがせめてもの慰めでした。
          夜半にポツポツとテントに落ちる雨音。それでも大した降りではなくテントを撤収し、太郎平
          小屋に行きタクシー料金を確認したところ、新穂に行くなら、神岡のタクシーを呼んだ方がい
          と教えられ電話番号を教えてもらう。はるか下の方まで続く木道を下っていくとようやく携帯
          に柱が立った。自宅に電話し、無事を伝えタクシー会社に8時前であったが電話する。10時
          半に来てくれるとのこと。これでひと安心。予定通り9時半に折立に下山。10時にタクシーが
          来てくれ新穂高へと向かう。90分で到着し有料林道代金1,800円を含め26,800円を払う。バ
          ス、電車を経由すれば多少安いが、所要時間は4、5時間必要で、迷わずタクシーを選んだ
          のだった。平湯で汗を流し、飛騨牛のほう葉焼ステーキで今回の山行の無事と成功を祝った
          のでした。松本でまたラーメンを食べ家路に着きました。

                
                            折立登山口
             
  2食入で198円(種類豊富)
           
          今回は3泊4日の行程でテント、食料持参のためザックの重さは17kgくらいとなりました。何と
          か食料は軽い物にしようとラーメン、パン、ビスケット等を買い込みましたが、やっぱりご飯が欲
          しいと探しました。パック入りの温めるだけの物は重いので選外。冷凍食品の処で冷凍ピラフを
          見つけその軽さに吊られ買ってしまいました。焦げ付かないようオリーブオイルを加えながら加
          熱して食べたところ「旨い」。この次から山でのご飯はこれだっ と思いました。軽い・早い・旨い
          と三拍子そろっています。さらに100円ショップの食品売場で買った味付ビーフンもいけました。
          100円ショップの災害グッズコーナーで停電時の灯りとして使う発光するスティックを見つけたの
          で買ってテント内で使ってみました。6〜8時間発光していて使えます。ピンク色でしたが、黄色
          ならさらに明るいと思います。ただ、暖かくはないのでランタンのような訳にはいきませんが…
          100円ショップで新たに山行き「品」が発見でき、次回の山行が楽しみです。
           

          
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